バルジ領域とは
“バルジ領域”には「色素幹細胞」と「毛包幹細胞」という2つの細胞が存在しており、この2つが毛根に毛を生やそうと指令を出しています。
「色素幹細胞」・・・毛の色素である細胞を増やす働きを行っている。この色素幹細胞が働くことによりメラサイトが生成され黒い毛が成長する。
「毛包幹細胞」・・・毛の元になる細胞を細胞分裂によって増やす働きを行っている。これが毛母細胞や毛乳頭に運ばれることにより毛が生成される仕組み。
この“バルジ領域”は2000年〜2001年に発見されたもので比較的新しい概念になります。
それまでは毛を作る組織というのは毛乳頭や毛母細胞の毛細胞が関わっているとされていたのですが、毛が生える過程には“バルジ領域”が深く関わっているということが発見されました。
“バルジ領域”は毛根よりも表皮に近い真皮というところに存在します。
分かりやすく説明するとバルジ領域にある細胞が「毛を生やせ」と命令を出し、それを受けた毛母細胞や毛乳頭が実際に毛を作っているというわけです。
命令が出されなければ毛を作ることができませんし、命令があったとしても毛母細胞や毛乳頭がなければ毛は生えてこられないということです。